分散型自己調整ネットワーク

こんにちは、北川です。

現在、IoTにより様々なものがインターネットに繋がり、新しいサービスが誕生しつつあります。これを可能にしているのは、通信ネットワークの発展によるものが大きいと考えられます。理由としては、大規模かつリアルタイム性を重視したネットワークの運用が行われており、多くのIoT端末が高速で低遅延な通信を可能にし、同時接続による管理・運用が実現されているためです。

しかし、多くのIoT端末を接続するごとに、ネットワークのリソースが削られてしまいます。そのため、ネットワークの作業量の増加、処理できる通信要求の減少などが起きてしまう可能性が高くなります。

そこで、より柔軟なネットワークを構築するために、自己調整ネットワークの設計が考えられています。この自己調整ネットワークというものは、需要に向かって動的に自己調整するネットワークトポロジのことで、この動的なトポロジの設計により、スループットの向上、作業量の削減が行えるのではないかと考えられています。

この自己調整ネットワークについて、先日の研究室ミーティングで紹介・議論をしました。

  • タイトル:Distributed Self-Adjusting Tree Networks
  • 著者: Bruna Soares Peres, Otavio Augusto de Oliveira Souza,
    Olga Goussevskaia, Chen Avin, Stefan Schmid
  • 発表:IEEE INFOCOM 2019

この論文では、自己調整するネットワークトポロジをどのように設計するかという、あまり探求されていない問題に動機付けられています。柔軟なネットワークシステムを可能にする技術は成熟しつつあるものの、実際にどのようにして活用するかについて、あまり理解されていません。そこで実際に、自己調整ネットワークを設計し、性能を評価しました。実験の結果、提案アルゴリズムがネットワークの作業量の削減、スループットを向上させる事が示されています。

論文中に他の技術の紹介もされており、調べてみると意外と面白い内容が含まれている事があります。時間があり、なおかつ興味があれば、脱線して調べてみるのもいいかもしれません。